新型インフルエンザ罹患警報

ついに罹ってしまった。
新型インフルエンザ。11月9日。


とりわけて身辺ではインフレ起こしたような人は見当たらないため、どこから感染したのかはわからず。
先日、人間品評会もとい中学校時代の同窓会が行われたので、もしかしたらそこで貰ってきてしまったのかな、とか考えているんだけど、可能性を考え出すと色々と思い当たる節も出てきたり記憶が次々と捏造され始めたりしてくるので、ひとまず考えるのはやめにした。
やっぱり実際はどこからもらってきたかなんて確定的にはわからないものなんだろうな。
とりあえずかわいい女の子からうつされたことにしておく。



そいで気が付いたその日は朝から、なんだか胸の奥のほうがムズムズするというか、妖精さんでも寝ている間に棲みついたのかな?といった違和感を感じる程度だったんだけど、その後おバイト中にだんだんと咳が加速度的に増加してきて、それに乗じるように肺の深いところからのムズムズとしたこそばゆい違和感も増してきて、最終的に夕方になった頃にはもう咳が我慢できないくらいにまで妖精さんは成長していたのであった。


その後、バスに乗り妖精さんをゲフンゲフンとばら撒きつつ帰宅。
その時はまだ「最近疲れてたから風邪かな、ごろりと寝てこよう」程度にしか考えてなかったので、可及的速やかにベッドへすっころりんした。
けれどもどうにもおかしい。ぬくぬくしない。
いやぬくぬくできない。全く以って、ぬくついてこない。
冬用の羽毛布団に厚手の毛布三枚という毛のない猿には極めてうってつけの越冬セットを用いているにも拘らず(重くて腰痛になります)、わたしの体はすうすうと寒気を訴えつづけているのだ。


おかしい、これは変だと思ったが、とりあえず眠っちまえばこっちのもんだと思いついてしまったので、がんばって睡眠に入ることに、した。
しばらくすると、寝たのか現実なのか夢なのかわからないような眠りが続いていたことに気が付いたので、とりあえず起きてみる。
寝る前に一旦体温を測って37度の微熱だったことがふと気にかかって、もう一度測ってみると、なんと体温は38度に急上昇していた。
これはおかしい、だってそういえばまだぬくぬくしていない。
時計を見れば一時間ほども経っている。


そのあまりの体調の急激な変化と、一日の内での症状の純粋な逆放物曲線的な推移を鑑みても、「免疫がほとんどない疫病」にかかったことは明らかにみてとれたので、とりあえずかーちゃんに病院への搬送をおねがいすることにした。
少なくともこのままほうって置いたら蒸発して消えてなくなってしまう!


夜間にインフルエンザの診療を行っている病院を調べ、いざ出発。
そして病の魔窟に着くなり、誰もいないのに30分ほども待たされる。
やっとこさ名前を呼ばれたと思うと、鼻に綿棒をぶっこまれ鼻の穴の初体験を意識が朦朧とするなか無抵抗に奪われ、そのまま私はまた放置された。
そして検査結果が出るまで約45分ほど待たされる。
何か検査される前に「罹ってから来るのが早すぎて検査には出ないかも」とか言われたような気がしたけどよく憶えていない。
とりあえず鼻の穴に綿棒突っ込んでもあんまり痛くは無いんだということだけはしっかりと憶えている。


そしてついに医者と遭遇。
なんだかコイツが薬を守るボスなんじゃないかと思い、ついつい自分の病状を羅列しまくってタミフルをゲットしようと試みる私。
当然医者は、病人にあるまじきマシンガントークをぜえぜえ息切れしながら開口一番に繰り広げる人を見て「ああコイツは病人だな」と思ったに違いない。


そんなこんなでもう病院に来るなと太鼓判を押され、すぐに五日分のタミフルをゲット。
帰宅後即飲み始めた為、二日目にしてすでに大分回復してきた感じになってきている。


ちなみに検査の結果はマイナス、インフル君は鼻の中にはいなかったらしい。
けどすぐにそうだって言われた。ヒポコンデリーだと思われなくてよかった。


いずれ当たるはずれクジならば、先に当たっておいたほうがいいかな、強毒性にいつ変異するかもわからんし、それまでにオイラたちのような下民にはワクチンはまわってこないだろうし、免疫ゲットだぜ。
と自分を慰めている今日今現在です。



おなかすいた。